犬の視る能力はこちらでご紹介しましたが、ここでは、犬の瞳についてご説明します。
意外と知らない犬の瞳の秘密を知り、目の健康にも気を配ってあげましょう。
乾燥や外的要因から目を守ろう
犬の大きさや形はさまざまですが、狆やペキニーズ、シーズー、パグなどのように瞳が眼窩から出た出目の形状の犬は、特に目の健康に気をつける必要があります。
ホコリなどのゴミで傷つきやすく、軽い衝撃でも眼球が飛び出てしまうこともあります。
目の表面が乾きやすいので保護力が弱く、傷つくと治りにくいのです。
先に紹介したような犬種は、特に目が乾燥しやすいため常に目頭から涙が出ていたり、目やにが溜まりやすくなっています。
瞳の色は虹彩の色素により、暗色、中間色(赤褐色)、明色(黄色)の3タイプが主流です。
目の色は視力に大きく影響はしませんが、あまり色素が薄いと強い日光に対してダメージを受けやすいのは人間と同じです。
人間はサングラスなどで目を保護できますが、犬の場合には飼い主さんが目の保護の必要を知らないことが多く、積極的にケアされている状況ではありません。
愛犬を連れてよく海に出かけているご家庭のワンちゃんが、度重なる紫外線のダメージにより目がほとんど見えなくなってしまったようなケースも起きています。
犬を連れてアウドドアやレジャーを楽しむご家庭は、ワンちゃんの目の保護にも意識してあげるとよいでしょう。
犬の目の病気
代表的な犬の目の病気をご紹介します。
睫毛乱生
睫毛(まつげ)が角膜に向かって生える
急性角膜水腫
角膜内に混濁を起こす
原発性虹彩萎縮
虹彩に多数の穴があく
流涙症
涙が涙点ではないところから流れる
白内障
緑内障
水晶体脱臼
水晶体の位置がずれる
眼瞼外反症
まぶたが外側に湾曲する
色素性角膜炎
角膜に炎症が起き、色素沈着などが発生する
チェリーアイ
目頭の裏側にある第三眼瞼腺が赤く大きくなって飛び出す
角膜ジストロフィー
角膜に白斑がみられる
コリーアイ症候群
強膜が外側に拡張する
強膜欠損症
眼球の外側の膜に起きる先天的な異常
網膜形成不全
多くは先天的な障害
小眼球症・無眼球症
先天的な奇形