犬が死に至る病気5つの原因と対処法

愛犬との別れは辛いものですが、必ず訪れます。
ペットの長寿化が進んでいる近年、愛犬を病気で亡くすことは決して珍しいことではありません。
愛犬が死に至る可能性が高い病気の原因と対処法を知れば、予防や適切な処置が行うことができます。
ペットの健康寿命のために、いざという時のために、犬が死に至る病気を知っておきましょう。

第1位:がん 47%

犬のがんは、人間と同様に犬にとっても大きな死亡の原因となっています。
その分、獣医学でも診療技術の水準が高くなっているのは一つ安心な点と言えるでしょう。
ただし、長期の治療となる覚悟が必要です。

犬猫に多く見られる悪性の腫瘍はリンパ腫、肥満細胞腫、乳腺腫瘍などです。
犬の場合、体の表面のリンパ節が腫れる多中心型で、食欲不振などの症状があります。
リンパ腫には抗がん剤を使う化学療法が効果的で、以前より副作用も抑えられるようになってきました。

肥満細胞腫は肥満の個体に発生するわけではなく、肥満細胞が腫瘍化するもの。
体の表面に発生し、小さく見落としやすい場合があります。
2014年以降、動物病院向けに新薬も開発されており、一定の効果が見込まれています。

乳腺腫瘍は乳腺にできる腫瘍で、胸のあたりにしこりを発見したらすぐに獣医に診せに行きましょう。
悪性の場合、近くのリンパ節や肺に転移することがあります。
多くの場合、メスに発症しますが、オスも発症しないことはないので日ごろから意識的に全身のチェックを行うといいでしょう。
また、性別問わず早期に不妊治療を行っていると発生を抑えられることがわかっています。

がんなどの大きな病気を発症すると、食欲不振になるほか、短期間で体重が大幅に落ちるケースがあります。
このため、定期的に体重を測っておくのも早期発見に役立ちます。
がんを患った愛犬には、より多くのふれあいの時間を持つことで、ストレス軽減につながり、闘病中でも幸せな時間を多く持つことができます。

第2位:心臓疾患 12%

犬の呼吸音がガーガーするような異音がするようになったり、咳をするようになったら注意が必要です。
心臓病が原因で、咳や呼吸の異常が発生するケースは多く、対処が遅れれば死に至る可能性があります。
心臓疾患のうち、70%以上を僧帽弁閉鎖不全症が占めていると言われています。

僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の僧帽弁が完全に閉じず、心臓内を血流が逆流してしまう病気です。
悪化すると、心不全で死に至ります。
小型犬の純血種がかかりやすく、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、マルチーズなどは特に発症しやすいデータがあります。

僧帽弁閉鎖不全症は初期段階では症状がないため気づけません。
心臓のエコーで発見できるため、かかりやすい犬種は5歳以降くらいから定期的に検査をしてみるといいでしょう。
第2段階では、心音に雑音が混じるようになり、食欲の減退なども出てきます。
第3段階では咳や呼吸音の異音、さらに悪化すると、えづいたり咳が止まらなくなります。

かつては発症すると2〜3年の余命でしたが、近年では新薬が開発されるなどして予後が伸びてきています。
小型犬の場合は、5〜6歳以降は定期的に獣医さんに心音をチェックしてもらい、早期発見、早期治療を心がけることで、愛犬の健康寿命を伸ばしてあげられるでしょう。

第3位:腎臓疾患 7%

腎臓疾患には、尿検査で気づくことができます。
代表的なものは尿路結石症や慢性腎不全、蛋白漏出性腎炎などがあります。

尿路結石は、尿路のどこかに石ができて炎症を起こしたり、排尿が困難になります。
排尿してもほとんど出ない、排尿時に痛がるなどの症状がある場合、すぐに獣医さんに連れて行きましょう。

犬の場合、レーズンやぶどうを食べると急性腎不全になる可能性があるので注意が必要です。
犬よりも猫のほうが慢性腎不全にかかりやすく、発症すると完治せず一生投薬などの対処療法がのほか、低たんぱく、低ナトリウムの管理用フードを与えていくことになります。

犬の場合はたんぱく漏出性腎炎で、悪化すると慢性腎不全になります。
症状がほぼないため、定期的な尿検査で早期発見が可能です。

第4位:肝臓疾患 4%

慢性肝炎、肝硬変、急性肝不全などがあります。
共通して、食欲不振、抑鬱といった症状が出ます。
急性の場合は、嘔吐、下痢、発熱などを伴うため、異常を感じたら早めに獣医さんの診断を受けましょう。

第4位:てんかん 4%

てんかんは能の疾患で、発作的な全身のけいれんや意識障害などの症状が繰り返されます。
落ち着きがなくなる、一点を見ている、口をもぐもぐする、情緒不安定になるなどの初期症状で気づくことができます。
抗てんかん薬を毎日投与することで、抑えることができます。

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