犬に食べさせてはいけない食品の代表がチョコレートです。
カカオ類に含まれるテオブロミンは、犬にとっては毒そのもの。チョコレートを含む食べ物を愛犬が食べてしまったら大変です。
最悪の場合は死に至る可能性もあるため飼い主さんは十分に注意すべきですが、万が一食べてしまった場合の対処法を3つご紹介します。
ちょっとだけチョコレートを食べてしまった場合
犬はチョコレートなどのカカオ類を食べると、消化分解することができません。
少量なら下痢や嘔吐の範囲で済むかもしれませんが、食べすぎると命の危険性もあります。
どれだけ食べたのか把握できているだけよいですが、「少量食べたくらいなら大丈夫」と安心してはいけません。
チョコレート類を少量摂取しただけでも、下痢や嘔吐などの症状が現れる場合があります。
特に愛犬の様子に問題がなくても、急にけいれんを起こすという大きなものから、うんちのにおいが変わるなどの小さなものまでチョコレートを食べた後の症状はさまざまです。
少量でもチョコレートを食べてしまった場合は油断をせず、その後の経過をしっかり観察し、おかしな症状がないか確認しましょう。
中毒症状が現れる摂取量
具体的に、カカオ類に含まれるテオブロミンと呼ばれる成分が、犬にとっては危険な成分です。
一般的に、体重が10キロの中型犬で、1,000㎎のチョコレートを食べたら中毒症状が起こります。
500㎎でも中毒を起こす可能性があり、その量が5倍(2500mg)に増えると半分の確率でけいれんを起こし死に至るとも言われています。
犬がチョコレートを食べてしまった後、大切なのは、中毒症状が出ているかどうかの確認と、「どんなチョコレートを食べたのか」です。
市販のチョコレートであればカカオに含まれるテオブロミンがあまり入ってないと思われがちですが、小型犬の場合、市販のチョコレートを1枚食べただけで致死量に至る可能性もあります。
かけらを少し食べたくらいでは中毒は出ませんが、丸々1枚食べてしまったら危険だという認識を持ちましょう。
どれくらい食べてしまったかわからない場合
飼い主さんが愛犬のチョコレートを食べた量を把握できないケースもよくあります。
机の上などに置いてあるあるチョコレートを犬が食べてしまった形跡があるが、食べた量がわからないというものです。
獣医さんへの相談が特に多い内容で、どれくらい食べてしまったかわからず中毒症状がまだ出ていなくても、早めに病院へ相談することが一番です。
自宅でできる応急処置として、食塩水を飲ませて嘔吐を促すことができます。
少量であればそこでチョコレートを吐き出して、大事に至らないかもしれません。
過酸化水素水を使用して吐かせる方法や、口の中に手を入れて嘔吐させる方法もありますが、素人が行うととても危険です。
不安な場合はすぐに獣医さんへ相談し、経過を観察しましょう。