飼い主さんにとって、お散歩は楽しいリフレッシュタイムとなりますが、もちろん愛犬にとっても、お散歩はとても大切な時間です。
人間と犬のお互いがストレス解消できるように、正しいお散歩のしかたを覚えましょう。
散歩は1日2回30分程度
子犬の場合、生後9ヶ月までに3回の混合ワクチン接種が必要です。
このワクチンプログラムが終わったら、待ちに待ったお散歩ができるようになります。
まずは、地面の感触に慣れさせ、今までに知らなかった外に出る楽しさを教えしょう。
愛犬の安全と健康に配慮した散歩をするために、以下の注意点があります。
■夏場の炎天下は避ける
夏の間は、日中の炎天下を避けて早朝や夜の時間帯に散歩をし、こまめに水分を摂らせます。
コンクリートで肉球が火傷するのを防げるだけでなく、熱中症による脱水症状などの危険を回避できます。
地面に直に触れてみて、熱いと感じたら散歩は行わないほうが賢明です。
犬は人間より地面に近いため、人間以上に地面の熱を受けやすいのです。
■冬の寒さに注意
子犬や被毛が薄い犬種は、洋服を着せたり、犬用の靴を履かせるなどして寒さの対策をしましょう。
夏にも言えることですが、普段から室内飼いをしているような小型犬は暑さ・寒さにとても弱いのです。
犬も風邪をひきますので、犬の健康を守るためにも意識的に防寒対策を行いましょう。
■トイレの場所は選ぶ
ほかの家の前や、電柱ではさせないようにします。
おしっこをしたら水で流すなどして後始末はしっかり行いましょう。
もちろん、ウンチは持ち帰って家で捨てます。
また、子犬のうちは放置されているウンチを愛犬が口に入れてしまわないよう注意します。
リードの正しい使い方
首輪は、指2本を入れてきつく感じるくらいの余裕を持たせます。
リードが劣化していないか、切れそうになっていないか、引っ張ってチェックします。
■リードを持つ位置を決める
犬を制御しやすく、苦しくない最低限の長さに調整します。
いつも、その位置で持つようにしましょう。
■犬を制御する
左手でリードを握り、おへそ辺りまで持ち上げます。
右手でハンドラー(リードの持つ部分)の下あたりを持ち、犬の動きを止めます。
拾い喰いや、飛びつきそうになった場合は、上記のように犬を抑えます。
リードを握って抑え、犬が自由に動こうとするのを阻止します。
■通行人を避ける方法
通行人の反対側へ向きを変え、車などが来ないようなら道路を渡ります。
スムーズにすれ違えたら、犬を褒めましょう。
散歩嫌いの犬を慣らす
住宅街では、子どもの声やバイクの騒音など、犬が苦手な状況がたくさんあります。
騒音や車、バイクなどに怯えてしまう場合は、河川敷や広い公園にキャリーバッグで連れていき、そこで食事させたりして徐々に「外は楽しい」と覚えさせていきましょう。
短時間でよいので歩かせ、歩いているときは褒めたり、歩き終えたらご褒美やおやつをあげます。
「歩くと褒められる」と覚えれば、散歩嫌いは改善していきます。
あらかじめ散歩コースを下見しておくことも大切です。
まだ散歩の経験が浅い子犬の場合は、車や人が行きかうような道をあえて選び、初めから慣れさせるのもよいでしょう。
子犬には刺激がいっぱいですから、疲れが見えたら早めに切り上げ、休ませてください。
また、車や人が多い道ではそれだけ犬にとって危険も多いですから、散歩の間は充分に気をつけてあげましょう。
散歩は、運動とストレス解消のためだけでなく、飼い主さんがリーダーであるという信頼関係と主従関係を教える場でもあります。
毅然とした態度で、かつ穏やかに散歩するのが一番です。
飼い主さんの精神状態がそのまま犬に影響するため、神経質になって叱ってばかりだと犬も神経質になってしまいます。
愛犬とともに、リラックスしながら散歩を楽しみましょう。