愛犬にも老いは訪れます。
いつまでも若くてハツラツとしているものと思いがちですが、7歳になる頃にはシニア犬の仲間入りをします。
高齢犬の変化や、一緒に過ごす上で気をつけたいことを知り、シニアになっても元気で健やかな時間を過ごさせてあげましょう。
健康への配慮
犬は1歳を過ぎると、1年でおよそ4歳ずつ歳をとっていきます。
7歳を過ぎる頃には本格的に老化が進み、多くの飼い主さんが愛犬の老化に気づくことでしょう。
近年では飼い主さんのモラル向上や獣医療の発展に伴い、昔に較べて犬の寿命が飛躍的に伸びています。
犬が長寿化している現在だからこそ、シニア期も大きな病気や怪我なく元気に健康に過ごさせてあげたいものです。
このためには、日々の食事のケアや運動の調整、住環境の工夫をしてあげることで、老化の進行を穏やかにしたり病気への適切なケアが可能です。
老化現象
老化の兆候は、体のさまざまなところに表れます。
個体差があるものの、6〜7歳頃から歯が抜け始めます。
被毛が元来白いものでなければ、口の周りや顔の毛が白くなってきます。
視力が衰え、暗い場所で障害物にぶつかったり、おもちゃを見失うこともあるでしょう。
呼んだときに反応が鈍いようであれば、聴力が衰えてきています。
皮膚には、良性または悪性のいぼやしこりができることもあります。
若い頃は元気に飛び回っていた子も、おもちゃや動くものに反応しなくなり、メンタル面が穏やかになってきます。
さらに、運動量が極端に落ちて寝ている時間がとても長くなります。
かなりの高齢になると、ご飯を食べる時以外はほぼ寝ているようなケースもあります。
人間にも見られるように足腰が弱り、場合によっては歩行やトイレ、食事が困難になったり、寝たきりになれば介助や介護が必要です。
犬の行動でうまくできないことがあれば助け、痛むようであれば取り除く工夫をして、少しでも快適な生活ができるようにサポートをしてあげましょう。
必要な介助・介護
十分に動けず、トイレに行けないようであればおむつをつけましょう。
筋肉が弱ることにより自力でうんちができなくなれば、日に数回肛門の周辺をマッサージしてうんちを出してあげます。
自力で食べることができなければ、スプーンでご飯を食べさせてあげます。
寝たきりの場合、同じ姿勢のままでは床ズレができてしまいますので、時間をおいて姿勢を変えてあげましょう。
新しい犬を迎えるべき?
シニア犬は、本来変化や刺激を好みません。
若い子犬を新しく増やした場合、元気で好奇心いっぱいの子犬のまとわりつかれてゆっくりできなければ、ストレスの原因になる可能性もあります。
若い犬を増やした場合は、相性を見ながら、シニア犬がゆっくりと休めるような環境と時間をしっかり確保してあげましょう。