シニア犬の健康管理

犬も高齢になると人間のように老化し、体の機能が衰えてきます。
老化が始まるのは寿命の半分からと言われており、犬・猫の老化が始まるのは7〜8歳からです。
人間のように頭部に白髪が広がり、被毛のツヤや皮膚のハリ、弾力がなくなります。
筋力が衰えて活発に動かなくなり、関節が弱るので踏ん張れなくなり脚が震える事もあります。
視力や聴力も衰え、暗い場所で十分に動けなくなったり、名前を呼んでも反応が鈍くなります。

定期的な健康診断

シニア犬になると、老化が原因の病気を発症しやすくなります。
免疫力も衰えるため病気になると重症化したり、治るまでに若い頃より時間がかかり、体力も消耗しやすくなります。
このため、老化が始まったら、若い頃よりも意識的に健康管理を行う事が大切になります。
動物病院でできる病気の予防対策は全てやっておくべきでしょう。
各種予防注射、犬フィラリア症の予防は確実に行います。
避妊・去勢手術は生後6〜8ヶ月で済ませておくのが好ましいです。
予防手術によって、発情期のトラブルを未然に防げますし、生殖器やホルモンに関連した病気の予防に繋がります。

高齢期になったら、定期的に健康診断を忘れずに行いましょう。
内蔵の機能が低下し様々な疾患にかかりやすくなりますが、内臓の病気は一見してわかりづらくすぐには気づけません。
少なくとも年に1回は心電図や血液検査を行っておきたいものです。

日常ケアで健康チェック

日常生活の中では、飼い主さんが犬・猫の一番の看護師さんです。
こまめに被毛や皮膚、目、鼻、耳、口を観察するようにし、異常がないか確認しましょう。
シャンプーやブラッシングで体に触れる時は、脱毛していないか、皮膚にできものやしこりがないか丁寧にチェックします。
黒目に濁りはないか、白目は充血していないか、目やにや涙が過剰に出ていないか注意します。
歯茎の色に問題はないか、歯石がこびりついていないか、耳垢の量は問題ないか、臭くないか、ニオイも大切なバロメーターです。
これらの確認は、子犬の頃から習慣づけておく事で、シニア犬になっても嫌がられずにチェックができます。
異常にいち早く気づき、健やかなシニア生活を送らせてあげるためにも、ぜひ行ってあげましょう。

高齢が原因の病気は発症を完全に予防する事は難しく、悪化が進み末期の状態になると治療は困難になります。
しかし、適切な時期に避妊・去勢手術えお行っておき、常日頃から体のケアとチェックをし健康診断を受けておくことで、多くの病気を予防できます。

 

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