鼻は最重要の感覚器官!犬の嗅覚のすごさを知ろう

人間が状況を判断する時、多くの情報は目で見た情報、つまり視覚を主に活用しています。
犬の嗅覚が優れていることはよく知られていますが、この通り、犬は多くの物事を嗅覚で判断しています。
犬の五感の利用度は、嗅覚100%、聴覚70%、視覚50%、味覚20%、触覚10%と言われています。

嗅覚で状況を判断

犬は、鼻で状況を認識できるので、暗闇は特に問題がありません。
必要な情報はにおいで運ばれてくるため、空気中のにおいを鼻でキャッチすることができれば、今どんな状況で、周囲にどんなものがあり、誰/何がやってくるのかわかるのです。

嗅覚は犬種により差があります。
一般的に、シェパードのように鼻と口の部分である口吻(こうふん)の長い犬は嗅覚が発達しています。
一方、ブルドックやパグ、ペキニーズのような鼻が低い犬は、嗅覚が劣ると言われています。

犬の嗅覚は人間の100万倍

においの分子をキャッチするのは、鼻腔の奥の粘膜の「嗅細胞」(きゅうさいぼう)という細胞です。
この嗅細胞の数は人間で500万個、嗅覚の優れたブラックハウンドやシェパードはなんと2億以上で、人間の40倍以上にもあたります。
さらに、嗅細胞自体の能力も、犬のほうが格段に優れています。
嗅細胞がキャッチしたにおいの情報は、神経を伝って脳内の嗅覚野(きゅうかくや)で認識され、この嗅覚野の占める比率は人間より高いとされています。

このように、犬の嗅覚は人間よりはるかに高性能なため、嗅覚測定器で計測すると、人間の100万倍も敏感ににおいを判断できる数値が出るのです。
行方不明者や犯人を追跡する警察犬や、麻薬捜査犬などは、この優れた嗅覚をフルに活かして活躍しているのです。

タグ: