驚くような長距離を移動できたり、生まれながらに泳げたり、犬は驚くべき能力を持っています。
知っているようで知らない犬の脚力と、身体能力の秘密をご紹介します。
歩き方
犬の歩き方は、4種類あります。
並足(ウォーク)
3本の脚が常に地に着くゆったりとした歩き方を並足と言います。
足を地面に下ろす時は爪、肉球の指球、掌球の順番です。
速歩(トロット)
速歩は猟犬の通常の歩き方で、並足よりスピードがあります。
前足、後ろ足を順に離着します。
駆け足(ギャロップ)
首を前に出し、体の重心をやや前に置いて早足の歩き方です。
側対歩(マンブル)
右前・後ろ足、左前・後ろ足を一緒に離着して歩く方法です。
この歩き方は、マンブルが正常とされる犬種以外は審査会では減点となります。
後ずさりができる
犬の運動能力で特筆すべきは、後ずさりができることです。
実は、哺乳類の中でも後ずさりできるのはネコ科などのごくわずかしかいません。
愛犬の動きを見守っていれば、驚いた時などに後ずさりをする所を見ることができるでしょう。
しりもちをつく
後ずさりができますが、しりもちをつくことがあります。
人間と同じように急にぐるぐる回って目を回したり、ジャンプを繰り返してバランスを崩すとしりもちをつくでしょう。
走る力
犬の走力は、持久力に優れた長距離ランナータイプです。
スタミナのタフさは、数千kmの距離を歩き通して家に帰った実例や、ソリ犬、牧羊犬などの仕事ぶりに表れています。
犬の長距離型の走力は、獲物を追いつめて倒す狩りの習性によって発達したものです。
走るスピード
犬は基本的に長距離耐久型ですが、改良によって短距離で瞬発的にスピードを出せる犬種もいます。
ドッグレースに使われるグレーハウンドは、約200mを11秒台で走ることができます。
ボルゾイ、アフガン・ハウンド、サルーキなどがスピード型のタイプで、背中が弓を引いたようなアーチ型をしています。
反対に、足が遅い犬は、ペキニーズやブルドッグ、狆などとなっています。
ジャンプ力
跳躍力は猫に比べて劣りますが、制止している状態から垂直にジャンプができます。
走ってからのジャンプでは、シェパードが7.5m以上を記録しており、これは馬の8mに追随する能力です。
泳ぐ力
犬は生後1ヶ月で本能的には泳ぐことが可能です。
しかし、だからといっていきなり海や川、プールに入れては溺れてしまう可能性があるので、水や泳ぎに少しずつ慣らしてからにしましょう。