オス犬が電柱などに片足をあげておしっこをするのを見たことがある人も多いでしょう。
これは、ただおしっこをしているだけでなく、マーキング行動です。
なぜオス犬はマーキングをするのか、片足をあげているのか?メスもマーキングするのか?
マーキングには、野生動物の縄張り意識や生存本能が深く関係しています。
マーキングは縄張りを示す行動
オス犬が片足をあげておしっこをかけるのは、犬が自分の縄張り=テリトリーを示す行動です。
マーキングを行うのは普段はオス犬だけですが、発情期のメスもおしっこをするときにマーキングを行っています。
メスのマーキングには、オスに自分が今発情期であることを知らせるためです。
自分の存在を伝える行動
犬は、マーキングを行うことで他の犬に自分の存在を知らせています。
普段のマーキングポイントなら、ここは自分のテリトリーであること、初めての場所なら、自分がきたことを知らせる行為となり、一種の示威行動です。
犬は、マーキングで残されたにおいで、それがどんな犬か、オスかメスか、いつ頃されたものか嗅ぎ分けることができると言われています。
安心して動ける行動範囲
知らない場所に行くと、犬も不安になります。
そこが普段見知った馴染みの場所か、全く知らない場所であるかを犬はマーキングのにおいで確認します。
特に都会エリアの犬はあまり互いに顔を合わせる機会がありませんが、マーキングのにおいで互いに情報交換をしていると言えます。
マーキングが始まる時期
オス犬がマーキングを始めるのは生後8〜9ヶ月頃からで、それまではオス犬もメス犬のようにしゃがんでおしっこをします。
足を上げておしっこをかけるのは、「高い位置におしっこをかけることができるから」と、「地面ではにおいがすぐになくなってしまうから」と考えられています。
マーキングをし始めると、犬はそれまでより強気で大胆になってくる傾向があります。
マーキング行動は、一人前のオス犬になったという証拠でもあるのです。
ちなみに、オス犬を去勢した後も、マーキング行動がなくなることはほとんどありません。