犬の脱毛で疑われる病気

犬や猫は季節によって生え変わり、これを抜け変わりといいます。犬は春から秋の間に抜け、猫は春に特に多くなります。
室内で飼育されている場合、実際は一年中抜け変わりが起こります。本来、毛の抜け替わりは季節や気温の変化に応じて起きますが、人間の住環境の温度調節によって狂いが生じるためです。
抜け替わりの時期(換毛期)に毛が抜けるのは生理的な現象なので問題はありませんが、皮膚の病気や寄生虫の感染によって脱毛したり、皮膚に異常が起きる事があります。

脱毛で観察する事

毛が抜ける箇所

左右対称に脱毛がある場合、ホルモン性の皮膚炎が考えられます。

皮膚の状態

ノミやダニなどの寄生虫の感染や皮膚の病気で、毛が抜ける事があります。
皮膚が炎症などを起こしていないか、感染の様子や具合を確認してください。

脱毛の時期

毛が抜け変わる換毛期ではないのに、特定の時期に毛が抜ける場合、ノミやダニの感染かノミによるアレルギー皮膚炎を起こしている可能性があります。

他の症状の有無

毛が抜ける時、かゆみや発疹、ふけなどがないか確認します。
皮膚の異常の他に、食欲や飲水量の増減などが起きていないかもチェックします。

脱毛のケア

ブラッシング

皮膚病予防には、日頃から被毛や皮膚を清潔に保つ事が大切です。
全身をよくブラッシングして抜け毛や汚れを取り除き、毛のもつれを解きましょう。
毛がもつれていると、シャンプーの時に毛の根元や皮膚をしっかり洗えません。
ブラシには色々なタイプがあるので、犬種に合ったブラシを選ぶようにします。

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シャンプー

犬をシャンプーする時は37〜39℃程度の温度にし、熱すぎないように気をつけます。
夏の暑い時期は、もう少しぬるめのお湯でも大丈夫です。
シャンプーをした後はよく洗い流し、ドライヤーは遠くから当て、乾いたタオルで完全に乾かします。

ノミ・ダニの予防

春から夏にかけて、ノミやダニなどの寄生虫が活発になります。
ノミやダニを外部寄生虫といい、犬の皮膚や被毛、耳などに寄生します。
痒みや脱毛の原因になり、様々な病気を媒介するため、特に発生時期は駆除薬で感染症を予防するようにします。
室内は通年で暖かく、ノミやダニが時期を問わず発生する可能性があるので、1年を通して気をつけたいところです。

 

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