犬・猫の下痢はよくある症状ですが、ある日急に下痢になると飼い主さんは驚くものです。
原因がわからないまま、放っておくと治るので何もせずにいる方も多いのではないでしょうか。
しかし、下痢は大きな病気の兆候である可能性もあるため、油断は禁物です。
下痢の原因や症状、疑われる病気などを知り、いざという時は放置せず動物病院に早めに連れていくなど、適切な対応ができるようにしましょう。

下痢の原因は？

下痢はさまざまな原因で引き起こされますが、大きくわけて以下の5つが考えられます。

【１】病気
消化・吸収器官の小腸・大腸の炎症、胃や腸の腫瘍、または膵炎（すいえん）など、内臓に何らかの病気があることで下痢になります。

【２】寄生虫の感染
ジアルジア、コクシジウム、回虫、条虫、鞭虫、線虫、鉤虫など、寄生虫の感染で下痢になります。
犬・猫は成長すると抵抗力がつくので、寄生虫によっては感染していても症状が出ない場合もあります。
しかし、寄生虫の種類によっては、完全に駆除しないと免疫力が低下した時などに症状が出ることがあります。

【３】感染症
パルボウイルスやコロナウイルスなどの感染症、大腸菌やサルモネラ菌などの単体、もしくは複数に感染することで下痢が起きます。

【４】食事
食べ過ぎや、フードを急に変えた場合にも下痢になることがあります。
また、食物アレルギーがある場合は、アレルギー対象のものを食べた時にも起こります。
乳糖を分解する働きが弱い乳糖不耐性の子がミルクなどを飲むことで起きることがあります。
異物やよくわからない食べ物などの拾い食いは下痢になりやすいため、普段から充分に注意しましょう。

【５】神経性
環境の変化や、移動、不安な状況など、何らかのストレスを抱えていると、下痢になる可能性があります。
疲れがたまることでも下痢になりますので、愛犬・愛猫の行動や体調の変化に普段から気をつけていましょう。

 
神経性の場合と、食事の変化などで一時的なもの以外の原因が疑われる場合は、早めに獣医さんに診断してもらうことをおすすめします。