知っておきたい、犬・猫のアレルギーの原因

犬や猫も、人間同様、アレルギー疾患があります。
多くは皮膚の疾患として皮膚に症状が現れやすく、原因がわかりにくく病院をいくつか回るようなこともあります。
早い段階で原因を特定し、アレルギーの原因を取り除いたり、治療に着手することが大切です。

ここでは、犬・猫にも影響がある身近なアレルゲンをご紹介します。

食品

特定の食品の成分に反応して痒みが出る食物アレルギーが原因となります。
牛肉、鶏肉のほか、市販のフードに含まれるじゃがいも、米、大豆などがアレルゲンとなることも多くあります。
食物アレルギーの疑いがある場合、8〜12週間ごとに原因となっていそうな成分を除いた食事を与え、反応を見ていきます。
アレルゲンを除いた食事に変えることで、投薬などをせずに症状を治すことができますが、原因の特定までに時間がかかります。

ハウスダスト

ダニやカビ、花粉などのアレルゲンに免疫機能が過剰反応して発症する犬アトピー性皮膚炎の原因になります。
ハウスダストの除去には、空気清浄機を使ったり、防ダニの布団などに変えたり、シャンプーを行うことで、ペットの周辺や目に見えないアレルゲンを取り除いていきます。

ダニ

疥癬(かいせん)というダニがアレルゲンになります。
皮膚に穴を掘って寄生し、寄生された犬・猫は激しい痒みが起こります。
ペットが激しく痒がったり、掻きむしってしまうようであれば早めに病院へ連れて行きましょう。

毛包虫

ニキビダニとも呼ばれています。
毛包に住むこのダニによって皮膚病が引き起こされます。
遺伝的な体質や、皮膚の抵抗力が低下することも原因となっています。

ノミ

ノミに刺されて、ノミの唾液に激しいアレルギー反応を起こすことでアレルギーの原因になります。
1度刺されるだけでも激しく痒がるような場合もあります。
ノミやダニの駆除薬を予めペットに使っておくことで、予防することが可能です。

カビ

マラセチアというカビが、感染症皮膚炎の原因になります。
脂っぽい体質の犬に多く発症する傾向があります。
脂漏性皮膚炎で皮脂の分泌が増えることで増殖しやすいのです。

 
食品以外のアレルゲンの多くが、アトピー性皮膚炎の原因となるアレルゲンです。
病院へ行き、ステロイド剤などを使う薬物療法や、シャンプーなどのスキンケアや、空気清浄機、防ダニ用品を用いるなど、環境整備で対応していくのが一般的です。
ステロイド剤の長期利用が予想される場合は、原因となるアレルゲンを少しずつ体内に投与していくアレルゲン免疫療法(人間の花粉症治療でも行われている)も、現在は注目されています。

いずれも、症状を早く発見して、ペットの負担にならないような治療法を見つけて根気よく取り組んでいくことになります。

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