愛犬の体調不良や病気が疑われる時など、飼い主さんが体温を測ったり薬を飲ませたりする必要があります。
正しい方法を覚え、犬が不安にならないように適切に行なってあげましょう。
保定の仕方
保定とは、犬に薬を飲ませたり、傷の手当てをする時に動いてしまわないように体を押さえておくことです。
犬を台に乗せ、首の下と後ろ足の付け根(お腹のあたり)に体の下から腕を入れ、下から抱きかかえるようにして押さえます。
犬がお座りをしている状態の時は、お腹に回す手を体の上から抱えるようにします。
おとなしい犬の場合は、片手で犬のマズルを掴み、もう片方の腕を首の後ろから回すようにして犬の前足の付け根を掴みます。
動物病院で診察を受ける時なども、飼い主さんが保定をすればスムーズに診察・治療が行えます。
熱の測り方
何かしらの原因で体調不良の場合、発熱していることが多くあります。
愛犬の様子がおかしかったら、まずは体温を測ってみましょう。
体温計は、先の丸い直腸体温計や電子体温計を使います。
犬を保定して落ち着かせたら、しっぽを持ち上げて温感部が完全に隠れるまで肛門に挿し込みます。
1分計なら1分半、3分計なら4〜5分かけて正確に測ります。
犬の平熱は38〜38.5℃、子犬は38.8〜39.2℃です。
測り終えたら、体温計をよく洗っておきましょう。
脈の測り方
脈動は、心臓の病気が疑われる場合に不規則になったり強弱が出たりします。
病気がなくても、運動後や食後は脈拍数が増えるので、静かにしている時に測りましょう。
後ろ足の付け根の動脈に軽く指を当てて測ります。
脈拍数は、1分間に70〜124回が正常範囲です。小型犬は心拍が大型犬より早いので、大型犬に比べ多くなります。
犬がおとなしい時でも不規則であれば、病気が疑われるので獣医さんに診せましょう。