犬・猫も気をつけたい、尿石症とはどんな病気?

秋・冬シーズンは、おしっこの回数が増えたり、おしっこが出づらい、出ていないなど、わんちゃん、にゃんこの泌尿器に関するトラブルが増える時期です。
悪化すれば命にも関わる尿石症について知っておきましょう。

尿石症の症状

見てすぐにわかる症状は「血尿」です。
何度も頻繁にトイレに行く、おしっこが少しずつしか出ない、トイレの時に苦しそうな声を出す、長時間同じ姿勢のままいる、おしっこが出る所をよく舐めているといった行動が見られるようになり、飼い主さんはこれらの異常で病気に気づくことができます。
病気が悪化すると、全くおしっこがで出なくなってしまいます。
おしっこが出ないのは、体内のどこかに尿結石が詰まっている可能性が高いため、早急に治療しなければ最悪命に関わります。
おしっこが1日出ていない場合は、極めて危険な状況なのですぐに動物病院に連れていきましょう。

オスとメスの違い

尿石症が詰まっておしっこが出なくなる症状は、圧倒的にオスのほうが多く発症しています。
なぜなら、オスの尿道のほうがメスよりも狭く長いため、尿結石が詰まりやすいのです。
しかし、メスでも稀に尿石が詰まることがあるため、必ず発症しないわけではないため注意が必要です。

尿石症の種類

ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)
食べたものから摂取したマグネシウムなどが原因です。
ストルバイトの多くは、尿道から大腸菌などの最近が入って増殖し、膀胱などで感染症を起こした結果、おしっこがアルカリ性になり、リン酸アンモニウムマグネシウムが溶解できずに結晶化し尿結石になります。
細菌感染がなくても水を飲む量が少なくなると、膀胱におしっこが長時間停滞することで濃縮され、リンやマグネシウムが溜まって結石化することがあります。

ストルバイトは、犬・猫がかかる尿石症の75%を占めると言われています。

シュウ酸カルシウム
カルシウムが元の尿石症で、さまざまなpHで見られますが、特に酸性のおしっこの子に多く発症します。
膀胱のほか、肝臓や尿管、尿道でも尿結石が作られます。
水を飲む量が少なくおしっこ量が減少すると、腎臓内のシュウ酸カルシウムの濃度が高くなるため、尿結石ができやすくなるのです。
薬や療法食でも結晶を溶かすことができないため、手術によって摘出しなければなりません。

尿結石はストルバイトとシュウ酸カルシウムで90%を占め、その他は尿酸アンモニウム結石、シスチン結石、ケイ酸結石、リン酸カルシウム結石などがあります。

 

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