犬の口は、さまざまな働きを担っています。
ものを食べるのはもちろん、何かを掴んだり運んだりする手の役目や、口の周りの動きを使って威嚇行動などの感情表現も行います。
このように口は多様な働きがあり、「噛む」という行為にも理由や意味があります。
噛む行為の基本は食べ物を噛んだり千切ることで、子犬時代の遊びを通して覚えていきます。
子犬の頃は愛情表現のひとつとして噛む行為を行いますが、成犬になるにつれて噛むことではく舐めることで親愛の情を表すようになります。
犬が人を噛む理由
犬同士の喧嘩の場合、歯が武器になります。
ただし犬は、やみくもに噛むことはありません。
犬同士の喧嘩でも、威嚇で終わることが多く、相手に傷を与えるほどの喧嘩にはそうそう発展しません。
犬が人を噛むケースは時々発生します。
人間を噛む理由は
・自分の縄張りが侵害されそうになった時
・身に危険を感じ、防衛本能から攻撃を行う時
・自分のものを奪われそうになった時
上記の3つが代表的です。
前の2つは自分が飼っている犬であれば起こる可能性は低いといえますが、自分の犬でも、おもちゃを取り上げようとした時に怒って噛み付いてくるようなことがあるでしょう。
特に、独占欲が強い犬はお気に入りのおもちゃに執着し、飼い主であろうと攻撃をしてくる場合があります。
このような時は、いくら犬がかわいいといっても許したりせず、しっかりと注意し、噛んではいけないと教えなければいけません。
正さないでおくと、噛み癖がついて小型犬といえども大きな事故を起こしかねません。
身内ならともかく、家族以外の人や他人に危害を加えるような最悪な事態は避けるべきです。
犬に噛まれないために
「飼い犬に手を噛まれる」という言葉がありますが、噛む理由があるといっても、その原因は飼い犬の管理者である飼い主に責任があります。
適切なしつけを行わず、甘やかした結果が犬のリーダーとしての意識を冗長させ、飼い主やその家族を噛むという事態になります。
犬は常にその群れのリーダーとなる機会を伺っており、自分がリーダーと自覚すれば飼い主の言うことを聞かなくなり、牙を向きます。
犬の順位は、家族の中で必ず人間より下でなければいけません。
飼い主との主従関係をしっかり認識させるしつけが、噛む事故を防ぐための最善の方法です。
小型犬でも噛む力は大きく、中型犬、大型犬ともなれば人に大きな危害を加えることになります。
しつけができないのであれば、扱いづらい犬種を飼わないという選択や、しつけのスクールに通わせてしっかりしつけを行うなどの対応が必要になります。